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サソリ リンク集

サソリ(蠍)は、節足動物門鋏角亜門クモ綱サソリ目 Scorpiones に属する動物の総称である。前に鋏、尾に毒針を持つ事で恐れられるが、命にかかわる毒を持つものはごく一部である。

頭胸部と腹部はくびれずにつながっている。腹部からは長い尾部が伸びる。尾部は節に分かれ、曲げられる。最後の節は少し膨らんで、曲がった毒針がついている。 鋏角は短い鋏状、触肢は長く発達した鋏になっている。歩脚は四対。どれもほとんど同じくらい。第四脚の付け根には、櫛状板といって、整髪用の櫛の形の器官が左右一対ついている。腹部の腹面には各節に一対ずつ、四対の書肺がある。 サソリは一見すると、その形状から陸生甲殻類と思う人も多いが、鋏角目クモ形類に属するので、クモ類の仲間であり、符節や脚部の構造にも、そういったクモ類との共通点が見られる。また、触肢と呼ばれるハサミの可動爪がエビやカニが上部なのに対し、サソリは下部であるのも特徴である。 サソリの体の構造は、様々な点で古生代前期に繁栄したウミサソリ類に似ており、特に体節の数や、全体のシルエットが似ていることから、直接の類縁関係があると言われる。しかし、これには疑問を唱える向きもある。 現在知られている中での最大のサソリは、アフリカに生息するダイオウサソリ(エンペラースコーピオン)で最大30cmにも達する。

サソリの尾の先には毒針があり、一般的にこれを使って毒を注入することはよく知られており、猛毒により刺されたら死ぬ場合もあるとして恐れられている。神話伝説にも猛毒を持つサソリの話はたびたび出てくる。ギリシャ神話では、英雄オリオンを殺してさそり座になったサソリの話が有名である。神話や逸話によりサソリの毒性は誇張された形で認知されている。実際には、ほとんどのサソリの種は大型哺乳類を殺せるほどの猛毒は持っていない。その理由はサソリは昆虫など小動物を捕食する際に毒を使う事がほとんどであり、大型動物にそれを使うのは防御反応で、大型哺乳類の殺傷性を目的とした毒素ではない。人間に対して致命的な毒を持つものも存在するが、その数は約1000種類中に僅か25種と少ない。 日本産の種の毒性は低い。日本以外の地域に生息する種でも人命に関わるような毒性を持つものは少ない。しかし、真に危険なものも実際に存在し、サソリによる死者は世界で年間1000人以上とも言われる。また、人家周辺に生息する種もあり、地域によっては被害を受けやすく、南方地域では、靴を履く時に、靴を裏返してサソリがいないかどうか確かめる地域があるとされる。 毒性の弱い種であっても、刺された結果スズメバチのアナフィラキシーショックのような症状に陥ることがある。 人命に関わる猛毒をもつ種類はイエローファットテールスコーピオン、ストライプバークスコーピオンなど。この中でも最強の毒をもつのは中東に生息するオブトサソリといわれている。 漢方の生薬学においては、有名なものではトリカブト(附子)などのように、毒性を持つものが独特の効力を発揮するものとして、しばしば生薬に利用されるが、毒性を持つサソリも卒中や神経麻痺・痙攣に効果があるとされる。生薬名を「全蝎」というが、これは生きたままのサソリを食塩水で丸ごと煮てから、全体を乾燥させたものを、生薬として使用されることからこう呼ばれている。

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


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